2024/04/30

ミケーレのイタリア滞在記 N.4

ピエモンテ州のブラという町にある、スローフード協会の店、”ボッコディヴィーノ"というオステリアに、一度訪れたいと以前から思っていました。日本で調べているとミラノから電車で行けることが分かったのでメールで(人気店なので3か月ほど前に)予約を入れ待つこと3~4日。やはりメールでは予約不可なのか、この時点で電話予約だと国際電話だから面倒だな、と考えていた矢先に点寧な予約完了メールが届きました。お礼のメールを入れこれで一安心、後は当日を待つのみ。

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ミラノからの電車の出発時間を調べると、朝8時だったので、
アパートからは7時には出なくては間に合いません。
当日、切符を買うとなると、すんなり買えるとは到底思えないので
ネットで買っておくことにしました。そして途中一回乗り換えがありますが、ここでも注意が必要で、万が一の電車の遅延と、乗り継ぎの時間も考えないと痛い目に合うので慎重に購入しました。日本のように時刻どおりにはいかないのが普通ですからね。

もうひとつ注意が必要な事は、停車駅を間違えないことですね。今回もトリノで乗り換えがあるのですが、停車駅がトリノ ポルタ スーザとトリノ ポルタ ヌオーヴァとあります。これを間違えたらもうアウト、予定が大幅に狂うので本当に注意が必要です。
ややこしいことに、こういった事が結構あります(フィレンツェも)。

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当日、4月4日朝7時半ごろ予定通り、地下鉄でミラノ中央駅に到着。
トイレも済ませ時間まで待機、、、、、、、と思いきや!
滝汗。。。w




                   初めてのネット予約

やけに駅構内がざわざわしているとは思っていました。
駅員さんに問い合わせしている人もチラホラいるけど、
これがいつもの風景だと思っていました。
電車の到着ホームは結構間際にならないと決まらなくて、掲示板や構内放送されないのですが、そろそろ表示されるだろうと掲示板を見てみると、
見たことのないイタリア語が、、、、、

”cancellato"削除されました???????

どいう事???

もうわけわかりませんけど、来ないって事だよね?


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色んな事が頭を駆け巡りましたけど、まず次の電車の時間を調べ、乗り継ぎの電車との時間を考え、、、無理。乗れない(けどネット便利)。
じゃあ、今ホームにいる電車で行ける方法はないか?
見渡すと、そちら方面に行く電車は全て、値段の高い新幹線(フレッチャロッサやイタロ)的な電車しか停車していない。
ここで一回あきらめたよね笑。

思い直し、駅員さんに聞いてみると”来ているのに乗るしかないよ、、、“
”えっ、新幹線じゃん、どうするの?”
”中で聞いてみて、、、”
うそ、、、、、。そんなことってある?(まあ、あるよなw)

なんか後で高い金額を請求されるのも嫌だし、でも行かなきゃいけないしで、揺れまくる気持ち。いやもう乗るしかないか!
決心して新幹線に目をやると、乗車口に車掌さんがいました。その方に説明すると
”乗って頂いて結構です。乗って待っていてください”とのこと。
もう諦めて後で追加徴収される事覚悟で乗り込みました。

全席指定なので座らずに立っていると
”座ってもだいじょうぶですよ”と言われ、半信半疑でしたがいわれるがまま座りました。

そして、そのまま出発。ああこれは追加徴収ないな、と何故か思いました、何故か笑。


写真は、その時に来ていたネットでのメッセージです。
翻訳してみても意味わからず。
ただ、何かが起こっていることだけは理解することできました。






高速列車”イタロ”
鈍行とは違い超快適!2時間かかるところを1時間で到着。速っ!


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あれだけ心配していましたが、何事もなかったように到着。
乗り継ぎ時間も余裕ありすぎでした。



ピエモンテの風景はやはりフィレンツとは違うなあ。
あと、人も違う。

駅前もスッキリきれいな街という印象


乗り場は地下


予定通り鈍行で、無事ブラに到着。







駅から歩いて
スローフード協会本部







その中に入るととても静かな空間が広がります。




藤がつたう建物の二階がお店でした。










まずパンの塩味と甘みに驚き。なぜかと言うとフィレンツェのパンは塩なしが当たり前。
料理もしょっぱい。
グリッシーニがサクサクで止まらん。




ミネラルウォーターも見たことないラベル。
なんせピエモンテで食事するの初めてのですから、何でも嬉しい。




コース料理が2種類と単品料理のいずれかを選択。

前菜が一皿多いコースともう一つのコースをそれぞれ頼みました。

ピエモンテの仔牛のタルタル、ねっとりとした生サルシッチャとラルド

感激する美味しさ。驚きました。
雑味が全くない。ラルド以外、塩分もほとんどない。
肉の味がダイレクトで甘みを感じる。
ほんと、なんじゃこりゃ、でした。







仔牛のトンナートソース
このあたりの定番料理です。これも食べてみたかった。
実にやさしい味です。
この繊細な塩加減は、今のシェフの持ち味なんでしょうね。私たちはとても好み。





私の二皿目の前菜。
カルチョーフィのソテーとブラのチーズのフラン。
このフランが濃厚だけど切れが良くてもたれない。絶品でした。


キモい、にやけるな!







グラスワインは豊富に揃っていました。嬉しいですね。












これぞ手打ち麺を味わう料理。
黄身を存分に使って練りこんだ手打ち麺に、バターとサルヴィアを絡めてあります。
食べ終わりたくなかったです。


ジャガイモのニョッキ アスパラガスとブラのチーズをのせて。
唸ったなー。止まらない。ニョッキはとろけ、チーズもとろけ、そして、脳内もとろけた。




予約して正解でした。
サラリーマンがサクッと食べていたり、観光客(明らかにワイン好き)が楽しんでいたり。
気がつけば満席。予約なしでも空いていればokのようです。








グレーのウサギのアルネイスワイン煮込み
ホロっと柔らかいだけでなく、噛み応えも残るお肉。
クセはないですが、やはり鶏肉とは違います(当たり前ですが)。


ポテトがうまい!





仔牛のブラザート( バローロワイン煮)
色素が薄いのはやはりネッビオーロだからだろうか?
軽い、そして全然もたれない。




ボネ


驚愕のパンナコッタ!


皿がすべてを語る。






締めのエスプレッソも完璧


以前か行きたかったレストランは、大満足を越え、はるか彼方に飛んでいきました。

まず、清潔感あふれる店内、きびきびとよく働く、若い人達の爽やかなサービス。
おそらくは、世界中から訪れる、ワインや料理好きな人の相手を日々しているから、こなれたサービスが身についたのではないか、と思いました。押しつけがましくないし窮屈でもない。嫌味のない笑顔でスッと入ってくる。そんな感じを受けました。
そして料理も物凄い主張はなくてもオーラがある。
食べてみると”んん~”と唸る。そんな料理と接客で気持ちいいレストランでした!





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その後はブラの街を散策し、以前、とても嫌な目にあったbooking.comは使わずに、、
直接ネット予約したアルバのB&Bに電車で向かいました。






 

2024/04/26

ミケーレのイタリア滞在記 N.3


                               ミラノ中央駅を視察。一泊旅行に備えて。

壮大ですね。迫力が凄い。グッと迫ってきます。



GYAKUSOU in MILANO

ポルタガリバルディ駅界隈
新しく開発された地区だそうです。
おしゃれスポットがあって楽しい。




イーイタリー
ちょっと高いけど。


ディエチ コルソコモ、ハイテク。
ギャルソン、サカイ、マルジェラ、、、、、
店員さん味がある。




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今回事前チェックしていたレストランの中で、行ってみたいお店の上位に入る
こちら、トラットリーア マドンニーナ。
色々と歩き回っていたら14時近くなってしまいました。15時まで営業とのことなので
ダメもとで予約しないで慌てて向かいました。


店内を見るとまだビジネスマンらしき人たちが大勢いたので思い切って
予約してないけどいいですか?と中に入って聞いてみると、一瞬、腕時計を、見て
んん、まあいいよ。って感じで席に通してくれました。一安心です。



家族経営らしきお店でとてもいい雰囲気。テーブルセッティングも昔からあるイタリアの店で気分が上がります。やはりテーブルクロス、もしくはランチョンマットがないと、私たちは気分は上がりません。古いタイプの人間なのかな?(笑)

とても忙しいお店でみんなきびきびとよく働きますね。気持ちいいです。
7年ぶりにこれだ!って思いましたねぇ。


周りを見たら一皿の量が多いのがわかりましたのでシェアすることを前提で
オーダーしました。
まずは仔牛のトンナートソース。
一番食べてみたかった料理です。単純に嬉しい。





4分の1、ハウスワインはネッビオーロ。
呑みなれたサンジョベーゼとは丸っきり違い、
酸が無い(サンジョベーゼに比べれば全くないw)

ここで思ったのはトスカーナの料理は兎に角しょっぱい。だからあの酸と合うんだと
改めて確認できたのです。トスカーナパンは塩も入ってないし。
呑みなれないと感じていたネッビオーロがバカうまい。
やっぱ空気とお料理とでばっちりと合うんだ、と理解しました。








リゾットのミラノ風
これかぁーて感じです。素朴で美味しい。何が、と言われると困りますが、本場で食べる
ミラノ風は感動すら覚えました。料理の味や作り方、というのとは違う次元のものだとおもいます。この感覚が大事なんだな、と改めて思いました。
7年ぶりだから感じられたのかもしれない。






そしてこちらもミラノ風カツレツです。
仔牛肉と豚肉のどちらかを選べます。これは初めて知りました。帰国してドイツで暮らしていたお客様に聞いたのですが(ウィンナーシュニッツェルですね)
あの辺りでも選べるんだそうです。へえー。

すげーボリューム。食べられないことないけど昔のようにバカ食いはしなくなったので
これはシェアで正解(本音はたべたいw)
ジャガイモのローストがバカうまい。この3倍食べれる(と思う)。

さくさくでジューシーで最高です。トマトもルーコラもモリモリ食べられます。



実は3時半ごろになったのですが、そのころには周りにいたお客さんが全員帰ってしまい
ちょっと申し訳なかったので(かたずけしてるし、賄い見えるし笑)ドルチェは次回に。


お会計を済ませ幸せを嚙みしめながらアパートに戻りました。















 
                             

【街中の小さなイタリア オステリア ダ ミケーレ】
   Osteria da Michele